今宮神社

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本法寺に長谷川等伯の涅槃図と
本阿弥光悦の庭を見た帰り、
ほど近い今宮神社に足を延ばしました。

着いた時は夕方に近い時刻、
有名な神社仏閣には参道に必ず美味しいものあり
ということで、まずは京都でエース級に有名な「あぶり餅」を食べました。

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このビジュアルを見て、どんな味か想像できますか?

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アツアツの本物を食べ、
口の中に広がったのは初体験の味覚、食感でした。

誤解を恐れずに言うと
炭火で焼いた高級なみそ漬けの豚ホルモンのようなもちもち感と味。

親指大の餅は中が空洞になったようなもので
炭火の微妙な焦げ加減から
適度な苦みと濃厚な甘辛白みそ味があいまって至福。

いくらでも食べられそうなシンプルかつ
ミラクルな有機物のミクスチャーが何世紀も人を幸せにしてきた。
そして今もなお、現代人の味覚を唸らせる深み。

「あぶり餅」だてに平安時代からやっていない、
京都おそるべし。

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今宮神社の境内に入ると
これまたスイートな出来事が・・。

鳥が鳴いていたのですが、、
それがまるで和歌とかを詠んでいるような節だったのです。
なんてきれいな声、まるで歌声のよう。
作曲家メシアンの「鳥の鳴き声が人の音楽」になったという
言葉を思い出しました。

 

しかもその鳥が節を途中で変えると、
それに答えるかのように一匹の鳥がどこかから
新たな節を、ちゃんと間をおきつつ
返歌するというスイートなひと時。

聴いたこともない美しい鳴き声の二重奏、
サラウンドにしばらく聴き惚れていました。

そして、もしこんなHeavenlyな自然の奇跡が
京都から失われるようなことがあれば
おのずと、世界の自然の奇跡もまた
失われているはずだろうなと、なんとなく思ったりしました。

VIDEOはその鳥の鳴き始めを録画したもの。
どなたかご存知の方があれば、
鳥の名前を教えていただければと思います。

7/20(日)FC京都世界遺産バスツアー終了!

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7/20(日)天気は曇り、
貸し切りのバスに乗り、
バスガイドさんが楽しく歴史を語ってくださいました。

コースは、龍安寺→金閣寺→渓流床での食事→下鴨神社→和菓子作り体験

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天気は途中崩れたものの
雨が降るのはバスでの移動中だけで
なぜか目的地に着いたら晴れてくるという
幸運にも恵まれました。

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世界遺産を巡る旅ですから
ただ眺めるだけでも面白いし、
大人ならではの発見もあります。

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食事は夏の京都らしく川床料理。
アユの塩焼きの新鮮なほろ苦さ、
涼しい景色とともに、京料理を満喫。
夏という季節そのものをいただいたような料理でした。
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最後には和菓子の体験教室。
やってみると意外にも難しいものでしたが
終始笑いの絶えない楽しいひと時。

旅行っていいですね。
足を運んでみんなでいろんなものを
観たり、語ったり、笑ったりすることで
一体感となって心に時間が刻まれます。
あっという間に夕方となり
皆さんとの別れを惜しみながら帰途につきました。

参加してくださった皆様
本当にありがとうございました。

鷹峯エリア 源光庵

源光庵
悟りの窓 迷いの窓

丸窓

丸い窓に切り取られた
緑の庭の見事さ。
すべてはバランスなのです。
ワビサビが行き着いた一つの
象徴的な景色。

迷いの窓

僕が行ったときはあまり
お客さんがいなかったので
正座し、その高さから眺めるように
できている悟りの窓、そして
隣の四角い迷いの窓
静粛に正座して眺めることができました。
美しさとは
心を豊かにしてくれるだけでなく
自分を清めてくれるような
思い出をくれるものですね。

源光庵
血天井

源光庵

は伏見城での事件のあと
血の足跡などが残された床を
移築したものですが、
このようなおどろおどろしい
遺構をわざわざ使ったお寺は
ここだけではありません。
恐ろしいというよりも
武士時代の生きた歴史を
感じることができるものです。

ハス1 ハス2    蓮2

京都で撮った蓮池
蓮からお釈迦様が生まれてきたという
言われ方がありますが、
しなやかな葉の真ん中から
ピンクの花が
頭を出す姿はなんとも愛らしく優しい。
晩年蓮の絵を描き続けた
ジヴェルニーのモネの庭にも
行きましたが、京都に普通にある
蓮池を見たり、豪華にしつられえた
日本庭園を見ても、
モネの庭は実は日本人には見劣りします。
それも当然ですね、海外に見よう見まねで
作ったものなのですから。
モネの絵や感じる目そのものが
素晴らしかったとのだとわかります。
そしてモネがそこまで憧れた
本物の蓮池に触れられる日本、
京都にいられるありがたさを 想います。

とんぼ

鷹峯エリア 光悦寺 

 

京都北区にある鷹峯のエリア
市内から結構北に離れている場所なので
とても落ち着いて夏休みの田舎に来ているような
雰囲気のエリアになります。
京都はどの方面にも20分くらい電車や
バスで移動するだけで自然を感じられるのも 魅力の一つです。

光悦

光悦寺

入り口の細い一直線、
幾何学的組石が有名ですが、
パースペクティヴが心地よい。

江戸時代に本阿弥光悦に与えられた芸術村。

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江戸時代のスーパースター
と言えるような芸術家が軒を連ねていたのですから
手塚治虫さんら漫画家がみんな住んでいた椎名町のトキワ荘
みたいなものでしょうか?

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工房的なたたずまいがあり
アートの聖地。
空気を吸い込むと
感性の命が注ぎ込まれるような
気分にさせてくれました。

 

伏見稲荷大社

千年の時を越えて今もなお人々に親しまれている伏見稲荷。

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京都にはまってから

詣でることが多くなりました。

縁起をかつぐイメージがありますが

ここに来るとなぜかもやもやしたものが

すっきりと清められるから不思議です。

秦氏から受け継ぐ神社始祖のパワーとでもいいましょうか?

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鳥居がトンネルのように連なる有名な道の先は

山のように延々続いています。

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道すがら大きな池があり要所要所に売店があり

さながら登山のよう。甘酒やお茶をいただくのも一興。

 

山の上にある

有名な俳優さんの実家が営む売店まで行けば

大きな一枚岩の上から京都南部が一望できます。

頂上からの景色は抜群。

ここまで来るとお稲荷さんといういわれを

納得するというか

コンコンどこかから現れてきそうな幽玄な

空気を感じます。

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そして帰りにお楽しみあり。

これが目当てだったりして、、、。

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参道にある店のいなり寿司やきつねうどん

いなり寿司は関東よりふんわり甘くやさしい味付けです。

いつも行く店があるのですが

各店とも味が全然違いますが、

東京で食べるいなりではない。

微妙な味付けの違いが新鮮。

かつてこの地域に多く生息していたことから

名物となった「すずめ焼き」は

骨が細かくて食べにくかったです。

錦小路「三木鶏卵」「桝悟」

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錦小路を歩くとワクワクします。

新鮮な魚が並び漬物屋や豆腐屋など立ち並ぶ

お土産にちょっと買って安価にすぐ楽しめるものが多い。

絵画ファンの自分としては、

四条の入り口にある伊藤若冲生家跡の説明書きもうれしい。

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今回は二店行きつけの店を紹介します。

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★「三木鶏卵」

有名なだし巻などで知られる店。

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だし巻きは京都のダシがしっかり、砂糖の入らないあっさりと
した塩かげんがいい塩梅です。
煎り卵で作った自家製半生ノリ玉みたいな「たまちゃん」
250円ですがこれがめちゃうま、ご飯が止まりません。
これが意外や意外の美味しさ。

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あと、よく紹介されるスイーツ類、
僕はここのカスタードクリームパンにはまりました。
濃厚ってよく言うけど、こういうことを言うのだなと・・。

http://mikikeiran.com/

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★京漬物 「桝悟」

奈良漬けは正直苦手な食べ物でした。
何をどう味わっていいのかわからないものだったのですが、
ここの奈良漬けはそんな僕でさえ好きになった。

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全ては上品さとバランスです、酒のツンとくる感じがない。
さくさくした歯ごたえとさっぱりとした甘い味噌味は
ご飯やお酒のお供にはコタエラレナイ組み合わせ。
ちなみに丹後のお米は極上ですので
この組み合わせだったら最高ですね。

http://www.masugo.co.jp/index2.html

 

 

宇治、平等院(世界遺産)

京都駅からJRで南へ数十分。 お茶で有名な宇治へ
平等院は源氏物語にもある宇治橋があることでも有名ですが 残念ながら改修中でした。 それにしても世界遺産がある場所にも関わらず 駅や街は静かで普通の郊外という印象でした。

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お茶で有名だけあって中村藤吉郎本店が駅の正面奥にどかんとある。 大きな十字の暖簾と趣のある建物。 抹茶わらびもち、濃い抹茶をいただきました。 鮮やかなグリーン、ビビッドな涼味。 さすがというべきか、通り沿いには歴史のあるお茶屋さんがあり、 やり過ごしてもまだまだいくらでも続きます。

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宇治橋は624年からあるという

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日本最古の橋のひとつということですが 川幅がかなりあるのでかなり雄大なイメージで 川から眺める山の斜面は風光明媚。 ここからお茶のための水を汲んだとか。

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せっかくだから平等院へ・・。 意外にもそんなに大きな建物ではないのですね。 平等院は住居としての機能より 建物のデザインも含め装飾性の高いものが多いそうで、 西洋の城などと同じような遊びに満ちていると聞いています。
京都の美とはこれまさに当時の人工美であって それが自然と調和する形になっていることこそが 世界規模で愛される理由なのだと納得。

幌をかぶった平等院ではありましたが、

併設されている鳳翔館という博物館にて 特別に雲中供養菩薩像に直接触れさせていただく 期間にあたって、とってもラッキーな雲にも昇るような気分に させていただきました。

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宇治の日常を暮らす人たちの風景と、 そして鮮やかな抹茶と歴史の街。

このミスマッチが面白い印象となりました。

平等院の改修工事が終えた頃、また訪れたいと思います。

 

イノダコーヒー

三条にある本店や、同じく三条の支店にもよく寄ります。

イノダ周辺は東京で言う青山みたいなところ、洗練されたオシャレな一画です。

本店は広い店舗、

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パティオがあり光沢のある皮の椅子など

造りが高級で「ここはどこ?」な異空間。

外国の方も見かけます。

この店にいるだけでも心地よいけれど、味も負けてない。

コーヒー店という冠通りのすっきりとした飽きのこないコーヒー、

ケーキ

スイーツはどっしりと味の濃いもの多く

一押しは「ラムロック」、これ、大人のスイーツ。

お酒がツンと効いていてチョコのコーティングが堅い、

ラムロック1

中身は密度が詰まっていて、バームクーヘンのような感あり。

コーヒーとの相性はいう事なし、スイーツ番長大満足。

軽食系もあるみたいで、

スパゲティーなどはフタがついた銀の食器でやってくるのだが、そのうち試したい。

京都のカフェは色んなジャンルがあり層が厚いので

少しずつパトロールの成果を報告します。

崎谷

下鴨神社

世界遺産、下鴨神社。

鳥居WEB

京都の中心からそんなに離れていないのに、静かで、とても広いです。

糺すの森2

長い参道の脇に森の中に小川が流れている、「糺(ただす)の森」は
ヨーロッパの森やジブリの世界を思わせる場所です。

糺す 小川

森の奥には古い樹が重なり合い原生林のイメージ、

糺すの森1

京都かつての最も古い時代の森が残されているそう。
一段低い窪地では何かの撮影をやっていたり、家族がお弁当を食べていたり、
小川を気持ちよく子供があるいていたり、
なぜだか自然を愛するヒッピー的な秘密の場所のような感じさえ受けました。
水の流れが綺麗で、写真を撮ったらまるで映画の一シーンのように映えます。

神社2   神社1

下鴨神社には女性が好みそうな縁結び的な要素や一般的な神社の華やかさもあります。

美人水  かりん

また、みたらし団子の発祥の店がこの神社の脇にありますので時間があれば

ぜひ立ち寄ってみてください。
香ばしく焼けた団子はとにかくシンプルでありながら本物は違うと感じさせてくれる。

なんでも美味しいものは特別なレシピや凝った素材は使わない、

だから喜びがあるし、驚きもありますね。

みたらし茶屋

僕の経験から、神社仏閣の傍にある有名店の味は外さないようです。

嵐山(船遊び~嵯峨野路~天龍寺)

船

今年は台風の被害により痛手を受けた嵐山も
すっかり元に戻り秋の行楽でにぎわっているようですね。

桂川が渡月橋のわずか上流で急に段になり静かな大堰川となる
狭くなるのは舟遊びができる穏やかさの演出のためのものだとか・・。
遥か昔、京都の街を造った秦氏が
手掛けたインフラの一つだと聞きます、ロマンですね。
大堰川

鴨
嵐電駅の回りは、
寺町通りに並んで観光っぽい店が多いので、
それはそれでいいとして、
大人の観光という意味で薦めるとすれば。

大堰川の船遊び・・
川から観る自然保護された山の景観が素晴らしい、
船頭さんが川の底を竿でつつきながら進む風情は
ベネチアのゴンドラに劣りません。
船遊び1
天龍寺・・
規模も庭の風情も、泣き龍も見応えがある。
幕末の薩長戦争の舞台でも有名、
冬に訪れた際の雪の舞う庭を忘れられない。

天龍寺
嵯峨野路・・
有名な竹林までの田舎道、
雑踏を離れて素朴な道すがら和やかな空気が心地よい。

竹林

美味しいものは・・

飲食のお薦めは別記するとして
いつも立ち寄るのはJR嵐山駅近くに2件並ぶ鶏肉惣菜屋さん。
(普通な店なので、詳しく書けなくて申し訳ない)
京都で面白いのは地元の人が行くような商店街。
こういうところには手軽で本当に美味しいものがある。

ここの惣菜屋の鮎の甘露煮を必ず買って帰ります。
まずFATで大きい、ホロホロで舌にまったりとくる甘辛の子持ちの鮎は最高、
ごはんとの相性は言うまでもない。