2014年にリニューアルオープンとなりましたが、
2015年にようやく念願の入場となりました。
今博物館が建つ、
三十三間堂の向かいにあるこの場所は
かつて大仏通りと呼ばれ、奈良の大仏よりさらに大きい
大仏が秀吉によって建立された場所で
仏像の参道だった場所。
僕が訪れた時は「狩野派、永徳の後継者たち」を
展示していました。
狩野派は言うまでもなく、幕府お抱えの絵師の家系。
当然京都にもゆかりが深いわけですが、
制作から300年~400年経っているのに絵の保存状態がよい。
修復もされていることとは思いますが、それにしても、さすが。
この展覧会で気に入ったのは、
ダイナミックな永徳と全く逆で、繊細な筆さばきと言われた
永徳の長男、光信の「花鳥図屏風」
この頃の絵師は描くものにカテゴリーごとのパターンがあって、
そのパターンを踏襲するがゆえ、誰が描いても構図などだいたい似たものにはなるのですが、
それでも光信の描いたものは、
天国があったならこういう場所ではないかと思わせるようなリアル仮想楽園、
幸福感に包まれた。
他には狩野派の中でも秀でた才能と言われた探幽の
「松に雀図壁貼り付け、襖」も圧巻でした。
金箔や塗料の保存状態が特によく、ピカピカとゴージャス、サイズも大きい。
松の構図の迫りくるような迫力と、マクロな細かい描写のクジャク、そして目にも鮮やかな緑。
この絵を見るだけでも価値があったと思う。
他にも洛中洛外図屏風の京都のお祭りの絵に、外国人や、かなりおかしな仮装の人を見つけたり、
時間があればもっとじっくり見たかった。
そして2014年に新たにオープンとなった
平成知新館へ・・。
平成知新館では、仏像などの展示が行われていたのですが、
まるでニューヨーク近代美術館のアジアセクションの展示のように
明と暗、メリハリのついたライティングが施され、
肉感的な3Dの迫力に思わず息をのむ。
パリのオルセーに行くと有名な画家の作品でもトップクラスのものが
ゴロゴロありますが、それに似た日本画の極みがここにありました。
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周辺には秀吉の時代からある甘味屋さんもあり、
七条を東山方面に上に登ったところには「手作りの洋食屋さんきっちん里」があり、
ハンバーグ入りグラタンが美味しい。
京都に訪れて雨が降ったりしたときには
このような博物館で過ごすのもいいかもしれませんよ(^^)