今日はホワイトデー
愛を音楽に乗せて・・・
素敵な一日を。
崎谷健次郎
東日本大震災から5年の月日が経ちました。
あらためて被災された皆様に心よりお見舞い申し上げます。
5年前のこの日、天気の良い昼過ぎ、音楽制作でパソコンに向かっていました。
こちらにも大きな揺れが来て、東北で大きな被害があったことを知ることになりました。
大震災後
被災地に住むファンの方に事務所が連絡したところ、しばらくして連絡がつき、
被災されてご家族に被害が及んだものの、
ご本人は無事だったことがわかりました。
ほっと胸を撫でおろしました。
その後お手紙をいただき、このような事が書いてありました。
「真っ暗闇で暮らしてきて何もできない中で、電気が点いた時なによりうれしかった。電気が無くては崎谷さんも音楽を作ることもできないので、電気を大切に使ってください」と。
それを聞いて
遠く何百キロ先の福島で作られた電気を使って、
東京が明るく楽しく照らされてきたのだと、あらためて気づかされました。
現代の社会で、電気がない生活には仕事も、夢も、希望も、音楽もないのです。
電気なしでろうそくだけの暗闇の中で生ピアノと歌だけ歌うのもやっぱり無理があります。
震災直後みんなで節電した折には、私は日本ごとアメリカのアーミッシュみたいな暮らしをすればいいとも思ったものですが、
資本主義社会の輪の中で日本だけが
勝手に電気なしの暮らしなど出来ない。
震災で消費意欲が減退したことで
経済的な失速も日本は経験しました。
電気も安全も必要。その原則を分かった上で
いくらかの妥協は受け入れるしかない。
完全な正解など当然ないけれど、
それでも向かう方向に近いものを選ぶべきだと思っています。
広島で暮らした私は、時代の風潮もあり、当たり前に左寄りの信条を持つように育ちました。
それが常識人であり知識人的だと信じていましたが、
大人になり、多少視野が広がり外国の政治と比較することで
ずいぶん見方が偏っていたと気付きました。
「原発はいらない、電気はいらない」
本当に安心安全からそのことを語るのならいいけれど、
日本経済の要である発電力を削ごうとするものが
戦略的に正論の皮をかぶって、
反原発と言い続けていることも忘れてはならないと思います。
まずは一人一人が今できることを一生懸命にやる。
それがやがては復興につながると信じています。